美しい日々
by Saito 2013年03月11日先日、とても懐かしいものを引っ張りだしてみました。それは何かというと、自分が子供だった頃のアルバムです。見る機会も無いのになぜか、その一冊だけを手元に置いておいたみたいで。まあそこにはあけっっぴろげな生まれたばかりの自分が写ってたりしたのですが、記憶としては全然憶えてない頃のものですね。随分と色あせた写真をパラパラ見ていると、昔住んでいた家の周りやまだ若い家族、どこだかよく分からない観光地ともう少しレトロな洋服、そしてその瞬間を納めておこうとカメラを持つのはたぶん父親。見ているうちに懐かしいというよりも、自分の知らない時間を写しているその写真達に、なんだか不思議な気分になっていました。
多分同い年くらいの父親や母親に抱き上げられている自分、どんな気持ちだったのだろうかと思います。彼らにとっては思い出の、僕にとっては知らない時間。ただその何気ない優しさに溢れているような瞬間に、囲まれた時間を過ごしていたのかとそんな事を思いました。色々時間は過ぎて行き変ってしまったものもあるのだろうけれど、何かそんな事を思った時にふと、その先端の「現在」すら愛おしく感じられました。普段何気なさすぎて気にもしていない事にも、なにかしらそこに辿り着くまでの時間や想いがある、そんなことに改めて気付かされた気分ですね。