匂いと味と場所と記憶
by Saito 2013年10月22日もう十何年ぶりでしょうか、先日とあるきっかけで学生時代によく通っていた定食屋さんに訪れる機会がありました。そこは地元の商店街にある定食屋さんなのですが、昔ながらの支那そばとカツ丼が売りで、学生時代はことあるごとにそのセットを食べに通った記憶があります。また賑やかなご夫婦が印象的なお店という憶えがあったのですが、先日訪れた時も当時と変らず賑やかにそのご夫婦が働いていらっしゃいましたね。店に入ってから朧げだった記憶がだんだんと鮮明になり(店構えも当時のまま!)、当然のように学生時代に食べていたセットを注文し(メニューも当時のままでした!!)、待っている間は賑やかなご夫婦の会話に耳を傾けながら本を読むという、十数年ぶりだというのに自然と同じ行動をしている自分に気付いてなんだかおかしかったですね(笑)。そして支那そばとカツ丼が来て食べ始めると、その匂いと味にまた記憶が鮮明になってきて、本当に一瞬ですがその当時に戻った感覚に陥りました。思い出すのとは違う、本当にその時間にいるとい言いますか。匂いと味と場所が揃うと記憶の中で過去に戻れるという、こんなタイムスリップもあるのかとその日は一日中不思議な気持ちでしたね。またそんな場所に行ってみようかと思いました。